大田区議会議員の佐藤なおみです。
日頃より、区政へのご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。
さて、区民の方々とお話しする中で、特に切実さを感じるのが、障がいのあるお子さんを持つ保護者の皆さまの声です。先日も、あるお母さまからこんなお話を伺いました。
「小学校に入学したのは嬉しいけれど、放課後に安心して預けられる場所がなかなか見つからないんです。仕事を続けたいけれど、このままでは…。」
学校が終わった後の時間、子どもたちが安全に、そして自分らしく過ごせる居場所があることは、共働きのご家庭でなくとも、保護者の皆さまにとって共通の願いです。とりわけ、専門的なケアや配慮が必要なお子さんにとって、「放課後等デイサービス」は、単なる預かりの場ではなく、成長を支える大切な社会資源です。
しかし今、大田区ではその大切な居場所が不足しているという、厳しい現実に直面しています。
区民のニーズに応えきれていない放課後支援の現状
「放課後等デイサービスを利用したくても、空きがない」
「医療的ケアが必要なうちの子を受け入れてくれる事業所が、区内にはほとんどない」
こうした声は、決して特別なものではありません。大田区の放課後等デイサービスの待機児童数は、依然として高い水準にあり、多くの方が利用開始を待っている状況です。
問題は、施設の『数』だけではありません。
子どもたちの障がいの特性は一人ひとり異なり、医療的なケアを必要とするお子さんや、行動面に手厚いサポートが必要なお子さんなど、求められる支援は多様です。しかし、そうした個別のニーズに対応できる専門性を持った事業所が、まだまだ足りていないのが実情です。
また、現場を支える支援員の皆さんの確保や育成も、深刻な課題となっています。専門性が求められるにも関わらず、その労働環境や待遇が十分とは言えず、人材の定着が難しいという声も聞こえてきます。
この状況は、子どもたちの健やかな成長の機会を損なうだけでなく、保護者の皆さんの就労継続を困難にし、家族全体を社会的に孤立させてしまう危険性をはらんでいます。
【私、佐藤なおみが目指すこと】
子どもたちの未来と、ご家族の生活を守るため、私はこの問題の解決に向けて、以下の3つの取り組みを働きかけていきたいと思います。
提案1:多様なニーズに応える事業所の計画的な整備
単に事業所の数を増やすだけでなく、医療的ケア児や重症心身障がい児など、これまで区内での受け入れが困難だったお子さんを専門的に支援できる事業所の誘致・開設を、補助制度の拡充などによって積極的に進めていくべきと考えます。また、学校の余裕教室などを活用し、子どもたちが慣れた環境の近くで過ごせる放課後支援の場の確保についても検討を促してまいります。
提案2:現場を支える『人』への投資
支援の質は、支援員の皆さんの専門性と意欲によって支えられています。支援員の給与改善に繋がる区独自の補助制度の創設や、専門性を高めるための研修機会の充実、キャリアアップの道筋を明確にすることで、やりがいを持って長く働き続けられる環境の整備を目指します。
提案3:保護者の負担を軽減する情報提供と相談体制の整備
「どこに相談すればいいか分からない」「どんな事業所があるのか情報が見つけにくい」といった保護者の皆さんの負担を減らすため、区内の事業所の特徴や空き状況などを一元的にまとめた、分かりやすい情報提供サイトの構築を提案いたします。また、利用計画の作成などを手伝う相談支援専門員と、保護者がしっかりと繋がれる体制を強化するよう求めてまいります。
すべての子どもたちが、地域で輝ける大田区へ
障がいの有無にかかわらず、すべての子どもたちが、住み慣れた地域で安心して学び、成長できる環境を整えることは、政治の最も重要な責務の一つだと思っております。
保護者の皆さんが、一人で不安を抱え込むことのないよう、そして子どもたちが笑顔で放課後を過ごせるよう、私、佐藤なおみは、議会の場で皆さまの声を届け、一つ一つの課題解決に全力で取り組んでまいります。
この問題について、皆さまのご意見、そして現場の声をお聞かせいただければ幸いです。
大田区議会議員 佐藤 なおみ
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