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城めぐりの果てに大田区で出会った幕末の偉人「勝海舟」。勝海舟記念館、その知られざる物語

皆様、こんにちは。大田区議会議員の佐藤なおみです。

実は私、子どもの頃から大の歴史好きでして、特に群雄割拠の戦国時代と、新しい日本の形を模索した幕末には目がありません。趣味は「お城めぐり」で、国宝に指定されているお城は、残すところ島根県の「松江城」のみとなりました(近いうちに必ず…)

そんな歴史ロマンを追い求めている私が、議員として活動するこの大田区に、幕末の偉人「勝海舟」の息吹を感じられる素晴らしい場所があることを、誇らしく、そして嬉しく思っています。それが、洗足池のすぐそばにある「大田区立勝海舟記念館」です。

なぜこの場所に?記念館が生まれるまでの軌跡

「なぜ大田区に勝海舟の記念館が?」と不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。実はこの場所こそ、勝海舟が明治維新後、その晩年を過ごした邸宅「洗足軒(せんぞくけん)」の跡地なのです。

江戸城の無血開城を成し遂げ、激動の時代を生き抜いた海舟は、この地から見える富士の眺めを愛し、そして敬愛する西郷隆盛のお墓が近くにあったことから、ここを終の棲家と定めました。

残念ながら、海舟が暮らした邸宅そのものは現存していません。しかし、彼の死後、その功績を後世に伝えようという人々によって、この地に「清明文庫(せいめいぶんこ)」という図書館が建てられました。現在記念館として使われている趣のある建物は、この清明文庫を修復・活用したものなのです。

そして、この歴史ある土地と建物、そして海舟にゆかりの品々が、ご子孫の手によって大切に守られてきましたが、後世に広く公開し、活用してほしいという思いから大田区へと寄贈されました。

この尊いご寄贈を受け、大田区が海舟没後120年の節目である2019年に、改修を経て「大田区立勝海舟記念館」として開館させたのです。一個人の邸宅跡地が、子孫の思いと行政の尽力によって、誰もが訪れられる歴史の学び舎として生まれ変わった。この物語こそ、記念館の持つ大きな価値だと私は感じています。

現在の記念館と、その魅力

記念館は現在、大田区の区立施設として運営されており、貴重な資料の保存・展示はもちろん、子どもから大人まで楽しめる様々なイベントも企画されています。

館内に足を踏み入れると、海舟直筆の書や、かの有名な咸臨丸での渡米時の資料などがずらり。特に、海舟が語った内容をまとめた「氷川清話」の展示の前では、幕府の役人でありながら、いかに広い視野で日本の未来を見据えていたか、その慧眼に思わず時間が経つのを忘れてしまいます。

旧幕府軍と新政府軍の間に立ち、対立を乗り越え、新しい時代への橋渡し役となった勝海舟。彼の生き方には、現代の私たちが学ぶべき対話の精神や、未来を切り拓くヒントが満ち溢れています。

歴史や幕末が好きな方はもちろん、そうでない方にも、ぜひ一度訪れていただきたい大田区の宝物です。きっと、教科書だけでは感じられない、一人の人間の大きなスケールと温かい人間性に触れることができるはずです。

私も、海舟が愛したこの地で、未来を見据えた活動ができるよう、一層身を引き締めてまいります。

大田区議会議員 佐藤 なおみ

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