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大田区の給食費無償化について、過去の経緯と現在そして未来へ

皆さん、こんにちは。大田区議会議員の佐藤なおみです。

一昨年の2023年10月から始まった、大田区の区立小中学校における給食費の無償化。この取り組みが今後どうなるのか、気にかけていらっしゃった保護者の方々も多いのではないでしょうか。

実はこの無償化、もともとは物価高騰などを受け、子育て世帯の負担を緊急的に軽減するための「暫定的な措置」としてスタートしたものでした。「この素晴らしい取り組みが、一時的なもので終わってしまうのではないか」。一議員として、そして一人の区民として、その行方を固唾をのんで見守っていました。

しかし、この給食費の無償化が、暫定措置ではなく、来年度2025年度以降も継続されることが正式に決定いたしました。

この「継続」という一言が、どれほど重く、そして温かいものか。この一報に触れた時、私は議員という立場を少し忘れ、一人の人間として、胸が熱くなるのを抑えきれませんでした。込み上げてきたのは、安堵感と、そして、子ども時代の自分自身の記憶でした。

少し、私の個人的な話をさせてください。

私は、決して裕福とは言えない家庭で育ちました。両親は一生懸-命働いてくれましたが、日々の生活は楽ではありませんでした。子ども心にも、家の経済状況は肌で感じていたものです。

その中で、毎月やってくる「給食費の集金袋」は、私にとって小さな、でも確実な悩みの種でした。

母が申し訳なさそうな顔で、茶封筒にたくさんの小銭を詰めていく姿を今でも覚えています。時には、どうしても足りなくて、自分の貯金箱からなけなしのお小遣いを足したこともありました。教室で、友達が新しい文房具を嬉しそうに見せ合う中、私は少しシワのついた封筒を、そっと先生に手渡していました。

給食の時間は好きでした。温かくて美味しいご飯を、友達と笑いながら食べる。それは、子ども時代の私にとって何よりの楽しみの一つでした。でも、その裏側には、いつも「給食費」という現実が、小さな影のようにありました。

だからこそ、今回の大田区の決定が、どれほど大きな意味を持つか、私は痛いほど分かります。

一時的な支援で終わるのではなく、これからも続く制度として根付いたこと。それは、単に「お金がかからなくなる」という話ではありません。これは、家庭の経済状況に関わらず、全ての子どもたちが、誰にも気兼ねすることなく、笑顔で温かい給食を食べられる権利を守るということです。

そして、かつての私の母のように、心苦しい思いをしながら給食費を用意していた保護者の方々の肩の荷を、少しでも下ろすことにつながります。

もちろん、この無償化を実現するためには、多額の税金が使われます。その重みと責任は、私も議員として、常に心に刻まなければなりません。しかし、未来を担う子どもたちの成長を、地域社会全体で支えていくというこの投資は、何にも代えがたい価値があると思っています。

この素晴らしい決定が、これからもずっと続いていくように。そして、大田区で育つ全ての子どもたちが、健やかな笑顔でいられるように。私も議員として取り組んでまいります。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

大田区議会議員 佐藤 なおみ

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