皆さん、こんにちは。
大田区議会議員の佐藤なおみです。
日頃から区政へのご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。さて、先日ある区民の方から、こんなご質問をいただきました。
「大田区も給食費が無償になったけれど、お隣の品川区はもっと進んでいるって本当?」
今日はこのテーマについて、私の個人的な経験も少し交えながら、大田区の現状と今後の課題についてお話しさせてください。
大田区と品川区、何が違うの?
まず、現状についてご報告させてください。
皆様の声に後押しされ、大田区では区立小中学校の給食費無償化が実現しています。これは、家庭の所得にかかわらず、全ての子どもたちが温かい給食を安心して食べられるようにするための、大きな一歩です。
この実現にご尽力いただいた全ての皆様に、改めて感謝を申し上げます。一方で、お隣の品川区では、さらに踏み込んだ支援が始まっています。
2024年度から、給食費に加えて、これまで各家庭で購入していた「学用品」の無償化(所得制限なし)をスタートさせたのです。
【品川区で無償化された学用品(例)】
- ドリルや副読本
- 絵の具、習字、裁縫道具
- 鍵盤ハーモニカ など
さらに、2025年度からは中学校の修学旅行費や制服までもが無償化されると聞き、正直なところ、一人の議員として畏敬の思いと、子育てを経験した一人の母として羨ましい思いが入り混じっています。
「たかが学用品費」では、ないのです。
少し、私の個人的な話をさせてください。
今でこそ議員という職務をいただいておりますが、私にも、女手一つで4人の子どもたちを育てていた時期があります。
我が家は年子ではないものの、子どもたちが1年おきに生まれているため、小学校、中学校、高校と、ほぼ同時期に進学のタイミングがやってきました。特に大変だったのが、4月の新学期です。
「お母さん、新しい体操着と上履きが必要になった」
「お母さん、中学校で使う柔道着を買わないと」
「お兄ちゃんは、高校で指定のカバンと教科書代が…」
家計を切り詰め、なんとか子どもたちを学校に送り出していましたが、毎年のようにやってくる数万円の出費は、本当に肩に重くのしかかりました。一つ一つの金額は小さくても、それが3人分、一度にやってくるのです。※長男は歳が離れていました。
「家計のやりくりどうしよう・・」と、一人で思い悩んでいた夜のことは、今でも鮮明に覚えています。
教育の機会は、すべての子どもに平等に与えられるべきです。これは、日本国憲法が掲げる「義務教育は、これを無償とする」という理念の根幹にあるはずです。
しかし、現実には教科書以外の多くが家庭の負担に委ねられ、それが経済的な格差によって、子どもたちの学びや経験の機会を狭めてしまう「壁」になっているのではないでしょうか。
「学用品が買えないから、みんなと同じように授業を受けられない」「制服が買えないから、肩身の狭い思いをする」
そんな思いを、未来ある大田区の子どもたちに、させてはならないと個人的には思います。
大田区でもできないのか
品川区にできて、大田区にできないはずはない。私はそう考えております。
教育への投資は、未来への投資です。
もちろん、区の財政が無限ではないことも承知しています。しかし、お金の使い方の優先順位をどこに置くのか。それは、私たち政治の責任です。まずは、学校で使う画一的な教材からでも、公費で負担を進めていくべきと考えます。
全ての子どもたちが家庭の経済状況に関わらず、笑顔で学校生活を送り、夢を追いかけられる大田区を実現するため、教育格差にも力を入れていきたいと思います。
区民の皆様の、より一層のご支援とご協力を、心からお願い申し上げます。
大田区議会議員 佐藤 なおみ
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