大田区お役立ち情報

大田区におけるDV(ドメスティック・バイオレンス)の現状と支援

大田区議会議員の佐藤なおみです。

ドメスティック・バイオレンス(DV)は、配偶者やパートナーからの暴力であり、身体的なものだけでなく、精神的、経済的、性的暴力など、多岐にわたる形態があります。DVは、その性質上、外部からは見えにくい問題であり、被害者が孤立しやすく、深刻な状況に陥るケースも少なくありません。

大田区においても、DVは残念ながら発生しており、区としてもその実態把握と被害者支援に積極的に取り組んでいます。

大田区におけるDVの現状

DVの正確な発生件数を把握することは困難ですが、大田区に寄せられる相談件数や、警察への通報件数などから、区内でも一定数のDV被害者が存在していることがうかがえます。相談内容としては、身体的な暴力だけでなく、「言葉の暴力によって精神的に追い詰められている」「生活費を渡してもらえず、経済的に困窮している」「行動を制限され、自由がない」といった多岐にわたるケースが寄せられています。

DVは、世代や性別を問わず発生し得る問題ですが、特に女性が被害者となるケースが多い傾向にあります。また、DVの影響は被害者本人だけでなく、その子どもにも及び、心身の発達に悪影響を与える可能性も指摘されています。子どもたちはDVを目撃すること自体が心理的虐待となり、トラウマを抱えることがあります。

 

大田区のDV被害者支援への取り組みと、大人・子どもの違い

大田区では、DV被害者とその子どもたちが安全で安心して暮らせるよう、以下のような支援策を講じています。支援方法は、被害者が大人であるか子どもであるかによって、そのアプローチや重点が異なります。

  1. 相談窓口の設置:
    大田区では、DVに特化した相談窓口を設置しており、専門の相談員が被害者の状況に応じたアドバイスや情報提供を行っています。匿名での相談も可能であり、プライバシーは厳守されます。相談を通じて、被害者は自身の状況を整理し、今後の対応について検討することができます。
  • 大人(主に女性)への支援: 被害者の意向を尊重し、今後の生活設計、法的支援(弁護士紹介など)、経済的自立に向けた情報提供(就労支援、住居確保支援など)に重点が置かれます。
  • 子どもへの支援: 子どもの安全確保を最優先とし、子ども自身の意思や状況を慎重に確認します。児童相談所や学校、関係機関と連携し、子どもの精神的ケア、学習支援、安心して過ごせる居場所の確保などに重点が置かれます。
  1. 一時保護施設の案内:
    緊急性の高いケースや、身の安全が脅かされている場合には、一時保護施設の案内や、関係機関との連携による安全確保の支援を行っています。
  • 大人・子ども共通: 母子共に保護が必要な場合、一緒に一時保護施設に入所できる体制が整えられています。安全な環境で心身を休め、今後の生活について考える期間を提供します。
  1. 自立に向けた支援:
    DVから脱却し、自立した生活を送るための支援も行われています。
  • 大人(主に女性)への支援: 住居の確保、就労支援、心理的なケア、各種公的支援制度の利用案内など、多岐にわたるサポートを提供し、経済的・精神的自立を後押しします。
  • 子どもへの支援: 心理的なトラウマケア(カウンセリング、プレイセラピーなど)、学校生活への適応支援、学習支援、子どもの健全な発達を促すための環境整備に重点が置かれます。必要に応じて児童福祉司やスクールソーシャルワーカーなど専門職との連携を強化します。
  1. 関係機関との連携強化:
    警察、弁護士会、医療機関、児童相談所、学校、その他支援団体など、関係機関との連携を強化することで、被害者への切れ目のない支援体制を構築しています。これにより、各機関がそれぞれの専門性を活かし、より効果的な支援を提供できるよう努めています。特に子どもの場合、児童虐待の観点からの対応も含まれるため、児童相談所との連携が不可欠です。
  2. DV防止のための啓発活動:
    DVは決して許される行為ではないという認識を社会全体で共有するため、区民向けの啓発活動も行われています。講演会やセミナーの開催、広報誌を通じた情報提供などを通じ、DVの早期発見と防止、被害者支援の重要性を呼びかけています。

 

今後の展望

DVの問題は、社会全体で取り組むべき課題です。大田区は、今後もDV被害者支援体制の強化を図るとともに、DVの発生を未然に防ぐための啓発活動にも注力していく考えです。特に、見えにくい子どもの心の傷へのケアや、長期的な視点での支援の必要性も認識し、きめ細やかなサポート体制の構築を目指します。

DVで悩んでいる方、身近な人がDVで苦しんでいるのではないかと心配な方、決して一人で抱え込まず、専門機関にご相談ください。
何かご提案やご相談ごとなどございました際は、私、佐藤なおみにお気軽にご連絡ください。

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