大田区議会議員の佐藤なおみです。
8月に入り、台風シーズンも本格化してまいりました。また、約1か月後には「防災の日」を迎えます。今年の元日に発生した能登半島地震の記憶も新しい中、災害が「いつか来る特別なもの」ではなく、「いつでも起こりうる日常の脅威」であることを、私たちは改めて痛感させられました。
「喉元過ぎれば…」とならないために、今一度、私たちのまち大田区の防災対策と、ご家庭での備えについて、皆様と一緒に確認し、行動に移していきたいと思います。
ステップ1:『知る』〜ハザードマップを「自分ごと」として読み解く〜
防災の第一歩は、**「自分の住む場所のリスクを知る」ことです。区が全戸配布している「大田区防災ハザードマップ」**がお手元にないでしょうか。もし見当たらなければ、区のホームページからもすぐに確認できます。
このマップを見るとき、ただご自宅に色が付いているかを確認するだけでは不十分です。ぜひ、以下の3つの視点で「自分ごと」として読み解いてみてください。
- 避難所までの道のりは安全か?(途中に浸水しやすい場所や、がけ地はないか)
- ご家族の勤務先や学校はどうか?(日中、離れている場所のリスクは?)
- 頼りにしている親戚や友人の家はどうか?(避難先として考えている場所は本当に安全か)
この確認が、いざという時の判断の質を大きく変えます。
ステップ2:『備える』〜大田区の支援制度を賢く活用しよう〜
リスクを知ったら、次に行動です。大田区では、皆様の「自助」を後押しするための、様々な支援制度を用意しています。
- 家の中の安全対策を今すぐに
地震による被害で最も多いのは、家具の転倒によるものです。区では、ご高齢の方などを対象に家具転倒防止器具の取り付けを無料で行っています。また、火災の主な原因となる通電火災を防ぐ**「感震ブレーカー」の設置費用も助成**しています。夏休みの間に、ご家族で家の中の安全点検をしませんか。 - 備蓄は「ローリングストック」で無理なく
「防災食を揃えるのは大変…」と感じる方も多いと思います。そこでお勧めしたいのが、「ローリングストック法」です。普段から食べているレトルト食品や缶詰、お水などを少し多めに買い置きし、古いものから消費して、食べた分を買い足していく方法です。これなら、無理なく最低3日分、推奨1週間分の備蓄を維持できます。
ステップ3:『動く』〜地域とのつながりが、あなたと家族の命を救う〜
大規模災害時、行政の支援(公助)には限界があります。倒壊した家の下から助け出してくれたり、避難所で声をかけ合ったりするのは、一番近くにいる「ご近所さん」です。
- 地域の「自主防災組織」に関心を持つ
「うちの町会はどんな活動をしているの?」と、まずは関心を持つことが第一歩です。回覧板をチェックしたり、地域の掲示板を見たりすることから始めてみませんか。 - 地域の防災訓練に参加してみる
「参加するのは少し気後れする…」と思われるかもしれません。しかし、ぜひ一度、ご家族で参加してみてください。避難所の雰囲気や、ご近所さんの顔を知っておくだけでも、いざという時の安心感が全く違います。消火器の使い方や応急手当の方法など、必ず役立つ知識が得られます。
私たちが向き合うべき、これからの課題
対策を進める一方で、大田区にはまだ解決すべき課題が残されています。ご高齢の方や障がいのある方の避難支援の実効性をどう高めるか。原則となっているペットとの同行避難について、動物が苦手な方やアレルギーの方にも配慮した避難所のルールをどう作るか。また、区民の多くが暮らすマンションでの防災対策をどう進めていくか。
これらの課題解決には、行政の努力はもちろん、区民の皆様一人ひとりのご理解とご協力が不可欠です。
まずは、今日から一つのアクションを
防災対策は、「特別なこと」ではなく、「日々の暮らしの延長線上にあるべきもの」です。
このブログを読み終えたら、まず一つでいいので、防災アクションを始めてみてください。
例えば、**「ご自宅の水の備蓄量を確認する」「ハザードマップを開いてみる」「家族と災害時の連絡方法を話し合う」**など。
その小さな一歩の積み重ねが、あなたと、あなたの大切な人の命を守ることに繋がります。
私も区議会議員として、皆様の安全・安心な暮らしを守るため、防災対策のさらなる強化に全力で取り組んでまいります。皆様の声を力に、災害に強いまちづくりを一緒に進めてまいりましょう。
大田区議会議員 佐藤 なおみ
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