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大田区でプレーパークを増やすのが難しいのはなぜ? 現役ママ議員が考える課題

皆さん、こんにちは。大田区議会議員の佐藤なおみです。

先日、「大田区にプレーパークはありますか?」というご質問をいただきました。はい、大田区には中央五丁目公園に「もっと遊べる五丁目公園の会」によるプレーパークがあり、子どもたちがのびのびと過ごせる貴重な場所となっています。子どもたちが自分の「やってみたい」を追求し、泥んこになったり、木と触れ合ったり、時には危険を伴う体験を通して学び成長する、そんなプレーパークの価値は計り知れないものがあります。

私自身も、子どもたちが自由に遊び込む姿を見るのが大好きです。だからこそ、「もっと大田区にプレーパークが増えたらいいのに」という声があることも、よく理解しています。しかし、残念ながら現状では、プレーパークを増やすことにはいくつかの難しい課題があるのが実情です。

プレーパークを増やすことの難しさ

なぜ、大田区でプレーパークを増やしていくことが簡単ではないのでしょうか。主な理由として、以下の点が挙げられます。

 

1. 確保が難しい「土地」と「場所」

大田区は、都内でも人口密度の高い地域です。特に、子どもたちが自由に遊び回れるような広大な土地を新たに確保するのは、非常に困難な課題です。プレーパークには、固定遊具だけでなく、焚き火や土遊び、木工など、ある程度の広さと、周囲への配慮が必要な特性があります。既存の公園をプレーパークとして活用する場合でも、地域住民の方々との合意形成や、安全性への配慮など、乗り越えるべきハードルが少なくありません。

 

2. 「人材」の確保と育成が継続の鍵

プレーパークの魅力は、単なる場所の提供だけではありません。子どもの主体的な遊びを見守り、危険を管理しつつ、創造性を引き出す「プレイリーダー」の存在が不可欠です。専門的な知識と経験を持ったプレイリーダーの育成には時間とコストがかかりますし、継続的に活動を支える人材を確保し続けることは、容易ではありません。多くの場合、地域のボランティアの方々の熱意に支えられていますが、活動を拡大するには安定した運営体制が求められます。

 

3. 「安全管理」と「事故責任」の課題

子どもたちの自由な遊びを尊重するプレーパークではありますが、やはり安全管理は重要です。怪我や事故が起きた際の責任の所在や、保険の問題など、運営側には常にそうしたリスクが伴います。行政としては、区民の安全を守る責任があるため、プレーパークを増やす際には、これらの安全管理体制や責任の所在を明確にする必要があります。自由な遊びと安全のバランスをどのように取るかは、常に議論が求められる点です。

 

4. 地域住民の「理解」と「協力」

プレーパークの活動は、地域の皆さんの理解と協力があってこそ成り立ちます。泥んこ遊びによる汚れ、木工作の音、子どもたちの賑やかな声など、通常の公園とは異なる活動内容に対して、近隣住民の方々の理解を得ることが大切です。新たな場所でプレーパークを始めるには、事前の丁寧な説明と、地域の方々との合意形成が不可欠となります。

これから私たちができること

これらの課題があるからといって、プレーパークの価値を諦めるべきではありません。私、佐藤なおみは、区議会議員として、以下のような視点から、プレーパークのような「子どもの遊び場」の可能性を探っていきたいと考えています。

  • 既存の公園の多様な活用: 全てをプレーパーク化するのは難しくても、既存の公園の一部で、期間限定のプレーパークイベントや、泥んこ遊びができるスペースを設けるなど、柔軟な活用方法を模索すること。
  • 人材育成と支援の強化: プレイリーダーを目指す方への研修機会の提供や、活動団体の運営支援を強化し、持続可能な活動を後押しすること。
  • 安全基準の再検討: 子どもの自由な遊びを阻害しない範囲で、安全を確保できる現実的な基準を、区として検討していくこと。
  • 地域との対話の促進: 新たな遊び場の設置や、既存の場所の活用にあたり、地域住民の方々との丁寧な対話を重ね、理解と協力を得られるよう努力すること。

子どもの成長にとって、自由に遊び込む体験はかけがえのないものです。私たちは、子どもたちが大田区で多様な遊びを体験し、心豊かに育つことができるよう、引き続き課題と向き合い、より良い環境づくりに努めてまいります。

大田区議会議員 佐藤なおみ

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