皆さん、こんにちは。大田区議会議員の佐藤なおみです。
政治家として活動する中で、私がなぜこれほどまでに「弱い立場の人に寄り添いたい」「貧困問題をなくしたい」と強く願うのか。その理由をお話しするには、まず、私の原点である幼い頃の話をさせていただかなければなりません。
「お腹がすいた」が言えなかった子供時代
私が過ごした子ども時代は、今日の日本からは想像もつかないほど、貧しさと隣り合わせでした。両親は朝から晩まで必死に働いていましたが、暮らしは一向に楽にならず、家にはいつもお金がありませんでした。
一番つらかったのは、食べ物がなかったことです。
お腹がすいて、すいて、どうしようもなくなった時、私は家の近くの公園に行き、食べられそうな草を探して口にしました。味がするわけでも、お腹が膨れるわけでもありません。でも、何かを口にしないと、空腹と孤独に耐えられなかったのです。
学校の給食は、唯一お腹いっぱい食べられる、幸せな時間でした。しかし、その給食費ですら、我が家はたびたび支払いが遅れていました。母が封筒を握りしめ、申し訳なさそうに頭を下げる姿を、私は何度も見ています。
そんな境遇が、私から友達を遠ざけました。服はいつもおさがりで、遠足のおやつも満足に持っていけない。周りの子たちが当たり前に持っているものを、私は何一つ持っていませんでした。その「違い」が、いつしか私を一人ぼっちにさせていました。悔しくて、悲しくて、でも、誰にも助けを求めることができませんでした。
貧困は、ただお腹がすく、物が買えないというだけではありません。それは、子どもの心から自信を奪い、社会とのつながりを断ち切り、未来への希望さえも蝕んでいく病なのです。
だからこそ、私はここにいる
私が区議会議員を志したのは、あの日の私と同じように、声にならない「助けて」を胸にしまい込み、一人で涙を流している人を、この大田区から一人でもなくしたい、その一心からです。
公園の草を食べていた少女が、今、ここにいます。
つらい過去を乗り越え、皆さんの前に立っています。
それは、私一人の力ではありません。成長する過程で、手を差し伸べてくれた友人、気にかけてくれた先生、支えてくれた地域の人々がいたからです。人は、決して一人では生きていけません。
政治の役割は、その「支え」を個人の善意だけに任せるのではなく、誰もが安心して頼れる「仕組み」として確立することだと、私は確信しています。
- 子どもの貧困対策の強化
給食費の心配をしなくてもいいように「就学援助制度」の周知徹底と利用しやすい環境整備を。また、学習支援や食事の提供を行う「子ども食堂」のような居場所づくりを、区としてさらに力強く後押ししていきます。 - 生活困窮者への寄り添い支援
経済的な問題は、しばしば家庭内の問題や心の問題と複雑に絡み合っています。ただお金を給付するだけでなく、一人ひとりの状況に合わせた、きめ細やかな相談支援体制を築かなければなりません。
私は、つらい経験をしたからこそ、人の痛みがわかります。
お腹がすく苦しみも、孤独の寂しさも、未来が見えない不安も、すべて知っています。
だからこそ、誰よりも、あなたの声に耳を傾けたい。
もし今、あなたが生活の中で困難を抱え、一人で悩んでいるのなら、どうか思い出してください。
大田区には、あなたの痛みをわかろうと必死になっている議員がいることを。
あの日の私にできなかった「助けて」を、どうか私に聞かせてください。
一緒に、必ず道を探します。
大田区議会議員 佐藤 なおみ
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