こんにちは! 大田区議会議員の佐藤なおみです。
「安心して暮らせる住まいがある」ということは、私たちの生活の基盤であり、何よりも大切なことです。しかし、様々な事情で住まいに困っている方が、残念ながら大田区内にもいらっしゃいます。
そうした方々の生活を支える大切なセーフティネットの一つが、大田区営住宅です。今回は、この大田区営住宅がどのような役割を担っているのか、そして「今」どのような状況にあるのか、さらにお申込み方法についても詳しくお伝えしたいと思います。
1. 大田区営住宅とは?
大田区営住宅は、住宅に困窮されている低所得の方々のために、大田区が建設し、管理している賃貸住宅です。東京都が管理する都営住宅とは異なり、大田区独自の基準と募集によって運用されています。
区営住宅は、単に住まいを提供するだけでなく、地域社会の一員として安定した生活を送るための基盤となり、経済的な自立を支援する役割も果たしています。
2. 区営住宅の入居にはどんな条件があるの?
区営住宅の入居には、公平性を保つため、いくつかの条件が設けられています。主な条件は以下の通りです。
- 区内在住期間:申込日現在、大田区に引き続き3年以上居住していること。
- 所得基準:世帯の所得月額が、区で定められた基準内であること。
- ※世帯人数や高齢者、障がい者などの有無によって基準額は異なります。
- 住宅困窮の状況:持ち家がないなど、住宅に困っていることが明らかな方。
- ※原則として自家を所有している方は申込みできませんが、著しく老朽化しているなど特別な事情がある場合はご相談ください。
- 同居親族の有無:原則として同居する親族がいること。
- ※ただし、60歳以上の単身者、心身に重度の障がいのある単身者、生活保護を受給している単身者、配偶者からの暴力(DV)被害者の方などは、単身でも申し込める場合があります。
- 暴力団員でないこと:申込者および同居しようとする親族が暴力団員でないこと。
3. お申込み方法は?
大田区営住宅の募集は、年に一度行われるのが一般的です。
- 募集時期:主に毎年11月上旬に募集が開始されます。
- ※正確な日程や募集戸数はその年によって異なりますので、必ず最新の情報をご確認ください。
- 募集案内・申込書の入手:
- 募集期間中に、区役所本庁舎1階の案内、各特別出張所、大田区住宅管理センターなどで配布されます。
- お申込み方法:
- 配布された申込書に必要事項を記入し、必要書類を添えて郵送で申し込みます。
- 選考方法:
- 申込みが募集戸数を上回る場合は、公開抽選によって入居候補者の登録順位が決定されます。
- 抽選で上位になられた方から順に、所得や住まいの状況など、詳細な資格審査が行われます。
- 入居決定:
- 資格審査に合格された方が、空き家が出た際に入居となります。
4. 大田区営住宅の「今」と課題
大田区営住宅は、区民の住まいを支える重要な役割を担っていますが、その「今」は決して平坦ではありません。
- 高い競争率と供給の課題:
区営住宅へのニーズは非常に高く、毎年多くの区民の方々がお申込みされます。しかし、供給できる戸数には限りがあり、抽選倍率は非常に高い状況が続いています。これは、住まいに困っている方が大勢いらっしゃる一方で、区営住宅の数が十分に足りていないという現実を示しています。 - 入居までの長い道のり:
抽選に当選しても、すぐに入居できるわけではありません。空き家が出るまで待機していただく必要があり、入居まで長い期間を要するケースも少なくありません。 - 建物の老朽化と維持管理:
建設から年数が経ち、老朽化が進んでいる住宅も増えています。区としては、安心して住み続けられるよう適切な維持管理や修繕を行っていますが、将来的には建て替えや改善も視野に入れる必要があります。 - 多様化するニーズへの対応:
高齢化、単身世帯の増加、外国人住民の増加など、入居を希望される方々のニーズも多様化しています。既存の住宅ストックや制度が、こうした新たなニーズにきめ細かく対応できているか、常に検証と改善が求められます。
5. まとめと区民の皆様へのお願い
大田区営住宅は、住まいに困窮されている方々にとって、まさに「最後の砦」となり得る大切な制度です。しかし、その競争率の高さや入居までの時間など、様々な課題を抱えているのも事実です。
区議会議員として、私はこれらの現状を真摯に受け止め、
- より多くの方が安心して住まいにアクセスできるよう、住宅政策の拡充
- 既存の区営住宅の住環境改善
- 入居者や地域コミュニティのサポート強化
などに向けた政策提言を積極的に行ってまいります。
もし、区営住宅の申込みを検討されている方、または住まいにお困りの方がいらっしゃいましたら、決して一人で悩まず、大田区住宅管理センター(電話番号:03-3730-7325)や、区の福祉相談窓口にご相談ください。専門の職員が、皆様の状況に寄り添い、利用できる制度や手続きについて丁寧に案内してくれます。
誰もが安心して暮らし、住まいの心配なく生活できる大田区を目指して、私も引き続き全力で取り組んでまいります。
大田区議会議員 佐藤なおみ
※本記事の内容は、2025年7月現在の情報に基づいています。区営住宅の募集時期、入居条件、詳細な手続きなどは、年度によって変更される場合があります。最新の情報や具体的なお申込みについては、必ず大田区の公式ウェブサイトをご覧いただくか、大田区住宅管理センターに直接お問い合わせください。
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