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大田区で障がいのある家族が区に相談する内容とは?

現場で多く寄せられている声

こんにちは。大田区議会議員の佐藤なおみです。
私は福祉に関わる委員会に所属し、区内各地の福祉園や支援施設、地域イベントに足を運ぶ中で多くのご家族や支援者の方とお話をさせていただいています。

その中でよく聞かれるのが、
「実際、みなさんはどんなことで区に相談しているのでしょうか」
という質問です。

今回は、大田区で障がいのあるご家族が区に相談する際に特に多い内容について、現場で耳にしてきた声をもとに整理してお伝えしたいと思います。

相談で最も多いのは「制度そのものが分からない」という声

まず圧倒的に多いのが、
「制度がよく分からない」「自分たちが対象になるのか分からない」
という相談です。

福祉制度は、一つひとつを見ると丁寧に作られていますが、全体像が見えにくいという課題があります。障がい福祉サービス、医療、教育、就労、手当や助成などがそれぞれ別の制度として存在しているため、初めて向き合うご家族ほど混乱してしまいます。

福祉園の行事でお話しした保護者の方からは、
「説明を聞いても、結局どこから手をつければいいのか分からなかった」
という声もありました。

制度を“使う前提”ではなく、“知るところから”支援につなげていく必要性を、現場で強く感じています。

成長や進学をきっかけに増える相談

次に多いのが、ライフステージの変化に伴う相談です。
就学前、小学校入学、中学校進学、高校卒業など、節目のタイミングで不安が一気に表面化します。

「進学先の選択肢は何があるのか」
「今受けている支援はこの先も続くのか」
「学校が変わったら相談先も変わるのか」

こうした相談は、特定の制度というよりも生活全体に関わるものです。福祉園の職員の方からも、「進路の話は、家族だけでは抱えきれない」という声をよく聞きます。

家族の負担や将来への不安に関する相談

意外に多いのが、ご本人ではなく家族自身の負担や将来への不安に関する相談です。

「この先、親が高齢になったらどうなるのか」
「きょうだいに負担が偏らないか心配」

こうした不安は、なかなか表に出しづらいものですが、区の相談窓口では重要なテーマの一つです。

福祉園のイベントで、長年介護や見守りを続けてきたご家族が、
「初めて自分の気持ちを話せた」
と涙ながらに話してくださったこともありました。

支援は“今”だけでなく、“将来を見据えて”考える必要があります。

手帳・認定・手続きに関する具体的な相談

もちろん、手帳や各種認定、手続きそのものに関する相談も多く寄せられます。
ただし、これらの相談も最初から明確な目的を持って来られる方ばかりではありません。

「申請した方がいいと言われたが、本当に必要なのか」
「申請すると生活にどんな影響があるのか」

制度を利用することへの不安や迷いを含めて相談されるケースが多いのが特徴です。区としても、単なる事務手続きではなく、生活背景を踏まえた説明が求められていると感じます。

現場で特に多い相談内容の整理

ここまでお話ししてきた内容を、あらためて整理すると区に寄せられる相談は次のようなものが中心です。

* 利用できる制度や支援の全体像が分からない
* 成長や進学、就労など将来の見通しに関する不安
* 家族の負担や今後の生活設計についての相談
* 手帳や認定、申請手続きに関する迷い

これらは単独ではなく、重なり合っていることがほとんどです。

福祉園や地域で感じる「つながる相談」の重要性

区内の福祉園や地域の場で感じるのは、相談がうまく支援につながったケースほど、「早い段階で誰かとつながれている」という点です。一度つながることで、状況が変わるたびに相談しやすくなります。これは制度以上に、大切なことかもしれません。

まとめ:相談は特別なことではありません

大田区で障がいのあるご家族から寄せられる相談の多くは、「制度を使いたい」というよりも「どう考えればいいのか分からない」という気持ちから始まっています。

福祉委員会に所属する一人として、そして現場の声を聞いてきた立場として、私は相談を“特別なこと”ではなく、“日常の延長”として受け止められる区でありたいと考えています。

困ったとき、不安を感じたとき、どうか一人で抱え込まず区の相談窓口につながってください。その声をこれからの区政にしっかりと生かしていきたいと思います。

大田区議会議員 佐藤 なおみ

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