皆さん、こんにちは。大田区議会議員の佐藤なおみです。
日頃より、区政の様々な課題に関心をお寄せいただき、心から感謝しています。
さて、先日区民の方とお話ししている中で、「学校給食で、たくさんの食べ残しが出ていると聞きますが、本当ですか?」というご質問をいただきました。いわゆる「フードロス」の問題です。
この問題は、単に「食べ物がもったいない」という話に留まらず、子どもたちの心にも深く関わる、非常にデリケートなテーマだと私は感じています。なぜなら、私自身が子どもの頃、この給食の時間を誰よりも憂鬱に感じていた一人だったからです。
どうしても喉を通らなかった、あの日の給食
少し、私の昔話をさせてください。
私は子どもの頃、今では想像もつかないかもしれませんが、本当に小食な子どもでした。特に緊張したり、疲れたりすると、ご飯が全く喉を通らなくなるのです。
目の前には、栄養満点の美味しそうな給食。周りの友達は「美味しいね!」と楽しそうに食べている。先生は「さあ、給食の時間だよ。残さず食べようね」と優しく声をかけてくれる。
頭では「食べなければいけない」「作ってくれた人に申し訳ない」と分かっているのに、どうしてもお腹が受け付けない。一口、また一口と、まるで砂を噛むように時間をかけても、お皿はなかなか空になりませんでした。
「ごめんなさい」と言いながら食器を下げる時の、あの罪悪感。給食の時間が近づくと、お腹がしくしくと痛むような、あのプレッシャー。
「残さず食べなさい」という、当たり前で正しい言葉が、私にはとても重く、苦しいものでした。
大田区の素晴らしい取り組みと、これからの課題
もちろん、フードロスを削減することは、現代社会を生きる私たちの責務です。大田区でも、この問題に真摯に向き合い、取り組みも進めています。
区立の小中学校から出る給食の食べ残しや調理くずは、ゴミとして燃やすのではなく、専門の業者さんが回収し、家畜の飼料(えさ)としてリサイクルしています。また、子どもたちがフードロスの問題を自分ごととして考えられるよう、専門家を招いた出前授業を行うなど、「食育」にも大変力を入れています。これは、胸を張って誇れる取り組みです。
しかし、その一方で、私たちは考えなければなりません。フードロスを減らすことだけを追求するあまり、かつての私のように、給食の時間を苦痛に感じる子を生み出してはいないだろうか、と。
子どもが給食を残す理由は、単なる「わがまま」や「好き嫌い」だけではありません。私のように元々小食な子、その日の体調が優れない子、アレルギーへの不安がある子など、一人ひとり、様々な事情を抱えています。
「もったいない」と「楽しい」を両立するために
私たちが目指すべきは、「残さず食べること」を最終ゴールにするのではなく、「食事が楽しい時間であること」と「食べ物を大切にする心を育むこと」を両立させることではないでしょうか。
そのために、
- 配膳の時に「量を減らしてください」と、子どもが気軽に言える雰囲気づくり
- 「食べられる分だけ、感謝しておいしく頂こうね」という、一人ひとりに寄り添った声かけ
- フードロスがなぜ問題なのかを、子どもたちの罪悪感を煽るのではなく、地球環境や生産者の想いと繋げて教える食育
といった、よりきめ細やかなアプローチが必要だと私は考えています。
「いただきます」「ごちそうさま」。
この美しい日本語に、栄養を与えてくれる食べ物への感謝、そして作ってくれた人々への感謝の気持ちを込めて。さらに、そこに「今日も美味しかった!」「食べるって楽しい!」という、子どもたちの心からの喜びを乗せられるような給食の時間を、この大田区で実現したい。
かつて給食が苦手だった私だからこそ、できることがあると信じています。この問題について、ぜひ皆様のご家庭でのお話やご意見もお聞かせください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
大田区議会議員 佐藤なおみ
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