大田区お役立ち情報

大田区の図書館はいまどうなっているのか。身近な公共施設としての役割と見えてきた課題について

こんにちは。大田区議会議員の佐藤なおみです。

日々、区民の方とお話しする中で、「図書館」に関する話題が出ることは決して少なくありません。子どもが小さい頃に通っていた、受験勉強でお世話になった、仕事帰りに立ち寄っていた、あるいは高齢になってから本を読む時間が増えたなど、図書館はそれぞれの人生の場面で静かに関わってきた存在でもあります。

一方で、「近くにあるけれど最近は使っていない」「どんなサービスがあるのかわからない」「混んでいて座れないことがある」といった声も耳にします。そこで今回は、大田区の図書館が いまどこに、どのくらいありどのように使われどんな課題があるのかを、事実を中心に整理してみたいと思います。

大田区には図書館がどのくらいあるのか

まず数から見てみます。
大田区内には、いわゆる「区立図書館」として位置づけられている施設が 16館 あります。これに加えて、図書館と同等の機能を持つ施設が 2か所 あり、合計すると 18の図書関連施設 が区内に点在しています。

区の人口はおよそ74万人ですので、単純計算ではおおむね 4万人に1館程度 の図書館があることになり、これは東京23区の中でも決して少ない数字ではありません。

※大田区の図書館施設一覧(概要)

区分 施設数 内容
区立図書館 16館 本の貸出・閲覧・調べもの相談など
図書館同等施設 2館 予約受取・返却中心、情報提供機能
合計 18施設 区内全域をカバー

図書館は、大森地域、蒲田地域、調布地域など、区内の各エリアに比較的バランスよく配置されています。駅から徒歩圏内にある館も多く、日常生活の中で立ち寄りやすい立地になっている点は大田区の特徴の一つと言えるでしょう。

※大田区の図書館施設一覧(図書館名、住所)

施設名 住所
大田図書館(中央館) 大田区田園調布2-10-1
大森図書館 大田区山王2-13-2
入新井図書館 大田区大森北1-10-14(Luz大森4階)
馬込図書館 大田区中馬込2-26-10
池上図書館 大田区池上6-3-10(エトモ池上4階)
久が原図書館 大田区久が原2-28-4
田園調布図書館 大田区田園調布本町7-1
下丸子図書館 大田区下丸子3-19-1
多摩川図書館 大田区多摩川2-2-20
蒲田図書館 大田区蒲田本町1-9-15
蒲田駅前図書館 大田区蒲田5-13-26-401(蒲田13次ビル4階)
羽田図書館 大田区本羽田3-11-4
六郷図書館 大田区仲六郷2-44-11
洗足池図書館 大田区南千束2-2-10
大森西図書館 大田区大森西5-2-13
鵜の木図書館 大田区鵜の木1-10-17
田園調布せせらぎ館(図書サービス) 大田区田園調布1-53-12
大森町駅前図書コーナー 大田区大森西3-24-7(大森町駅高架下)

蔵書数と利用の実態

大田区全体の蔵書数は、約 180万冊前後 とされており、一般書、児童書、雑誌、新聞、視聴覚資料などが含まれていて日常的な読書から調べものまで、幅広いニーズに対応しています。

ただし、人口規模を考えると蔵書数が特別に多いというわけではなく、人気の本や新刊は予約待ちになることも少なくありません。これは「図書館が足りない」というよりも、「利用する人が多い」という側面もあり、公共施設として一定の役割を果たしている証でもあります。

子どもと図書館の関係

大田区の図書館では、子ども向けのサービスにも力が入れられています。絵本コーナーや児童書コーナーが設けられているほか、読み聞かせ会や子ども向けイベントが行われている館もあります。

特に、保育園や小学校に通う前後の時期に、図書館を「本に触れる場所」「静かに過ごせる場所」として利用する家庭は多く、無料で利用できる公共の居場所としての価値はとても大きいと感じます。一方で、ベビーカーでの移動がしにくい、館内が混雑すると居場所を見つけにくいといった声もあり、子育て世代にとっての使いやすさにはまだ工夫の余地があるとも言えます。

学習の場としての図書館

中学生や高校生、大学生にとって、図書館は学習の場としても重要です。自宅では集中しづらい、静かな環境で勉強したいという理由から、テスト前になると閲覧席が埋まる光景は大田区の図書館でもよく見られます。

ただ、閲覧席の数には限りがあり、「席が取れない」「長時間利用が難しい」といった課題もあります。特に放課後や休日は混雑しやすく、学習スペースの確保は、今後も継続して考えていく必要がある点だと感じています。

高齢者にとっての図書館

高齢になってから図書館を利用するようになった、という方も少なくありません。新聞や雑誌を読んだり、ゆっくり本を選んだり、外出のきっかけとして図書館に立ち寄ることが、生活のリズムづくりにつながっているという声もあります。

一方で、館内の段差や文字の小ささ、案内表示の見えにくさなど、高齢者にとって使いづらいと感じる部分があることも事実です。大田区ではバリアフリー対応が進められていますが、実際の利用場面に即した改善は引き続き大切な視点だと感じます。

障がいのある方と図書館

図書館は、障がいのある方にとっても大切な情報拠点です。大田区の図書館では、大活字本や録音図書、点字資料などを所蔵している館もあり職員に相談することで資料を探す手助けを受けることもできます。

ただ、こうしたサービスが十分に知られていないという課題もあります。「自分でも使えるのだろうか」「どこに相談すればいいのかわからない」と感じている方が、実際には少なくありません。図書館が持つ役割を、より多くの方に知ってもらうことも今後の課題の一つです。

開館時間と使いにくさ

利用者からよく聞かれる声の一つが開館時間についてです。多くの図書館は夜7時前後までの開館となっており、仕事や学校の帰りに立ち寄ろうとすると、時間が合わないというケースもあります。

一部の館では工夫がされていますが、全体として見ると、「もう少し遅くまで開いていれば」という声が出るのも無理はありません。これは人員配置や運営コストとも関わるため、簡単な問題ではありませんが、生活スタイルの変化を踏まえた検討は続けていく必要があります。

図書館は「本を借りるだけの場所」ではない

ここまで見てきたように、図書館は単に本を借りる場所ではなく、子どもの居場所であり、学習の場であり、高齢者の交流のきっかけであり、障がいのある方にとっての情報への入口でもあります。

その役割はとても幅広く、だからこそ利用する人によって見える課題も違ってきます。「足りない」と感じる部分がある一方で、静かに支えられている日常があることも、事実として忘れてはならないと感じています。

最後に

大田区の図書館は、数の上では比較的充実している一方で、使い方や環境については、まだ改善の余地も残されています。どの世代にとっても使いやすい公共施設として、これからも丁寧に向き合っていく必要があると感じています。

皆様の「こんな使い方ができたらいい」「こんなことで困っている」そうした声一つひとつが図書館をより身近な存在にしていくきっかけになります。ご相談は佐藤なおみまでお気軽にご連絡ください。

大田区議会議員 佐藤 なおみ

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